睡眠障害の症状(11)|「特発性過眠症」|「動いていないといつも眠い」

睡眠障害の症状J|「特発性過眠症」|「動いていないといつも眠い」

「特発性過眠症」という、日中の強い眠気に悩まされる睡眠障害があります。

 

この症状の特徴は、充分睡眠をとっているはずなのに、いつも眠く、動いていないと居眠りしてしまうほど強い眠気に悩まされる点です。

 

「特発性過眠症」とは一体何なのでしょうか? 詳しく解説していきましょう。

 


「特発性過眠症」とは、いったい何?

「特発性過眠症」の方の症状には、以下のような特徴があります。

 

特発性過眠症の特徴

 

@夜はぐっすり眠れているのに、日中いつも眠い

A動いているときは大丈夫なのに、パソコン作業や会議などの場になると、居眠りしてしまう。

B仮眠をしても、すっきりしない。

C電車で眠ってしまうと、乗り過ごすことが多い。

D寝起きがすっきりせず、目覚ましがなっても気づかなかったりする

E頭痛やめまい、立ちくらみがする

 

 

日中に起こる眠気は、一見「ナルコレプシー」と似ていますが、発作的な症状はありません。また、夜の睡眠も、浅い眠りは少なく、10時間以上の長時間睡眠をしている方も、少なくありません。

「特発性過眠症」は何が原因で起こるの?治療法は?

女性ホルモンと関係!? 月経前のホルモンバランスの崩れが原因

 

「特発性過眠症」は、実は、女性に多い睡眠障害で、比較的、若年層に起こりやすい傾向があります。

 

女性に多く発症している理由のひとつは、月経と関係しているためです。

 

女性は、月経前になると、体内の女性ホルモンのバランスが乱れ、眠気を引き起こしやすくなります。

 

この月経前だけ、このような症状が出るときは、PMSの治療を行う方が、適切な場合があります。

 

精神的な不調も出やすくなる

 

PMSとは、「月経前症候群」のことで、眠気が強くなるほか、精神的にも、イライラしたり、不安になったり、メンタルの問題も引き起こします。

 

メンタル上の症状も出ているなら、婦人科での治療がおすすめです。

 

月経前や月経の始めの時期以外にも、眠気の症状が出ているなら、睡眠専門病院での検査と診断を仰ぎましょう。

 

この場合は、日中の眠気を抑える薬を服用したり、生活改善の指導を受ける治療がおこなわれます。まずは、医師に相談してみましょう。


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