休日の寝だめはムダ?!寝不足には「5分の居眠り」のほうが効く理由

休日の寝だめはムダ?!寝不足解消には「5分の居眠り」のほうが効く理由

「毎日忙しくて寝不足気味…」。そんな方ほど休日に「寝だめ」しようと、長時間睡眠をとろうとしてしまいます。

 

でも、実はこの「寝だめ」には全く効果がない上に、かえって睡眠サイクルを乱す原因になりかねません。

 

睡眠サイクルが乱れると、「平日なかなか寝付けない…」という問題を抱えてしまう確率も高くなり、かえって逆効果になることも少なくありません。

 

休日の寝だめに励むくらいなら、平日のちょっとした時間に「居眠り」をしたほうが、寝不足疲れには効果があります。

 

ここでは、そのメカニズムについて詳しくご紹介していきましょう。


「休日の寝だめ」に効果がない理由

まとめて寝ても浅い眠りが長く続くだけ

 

あまりにも肉体的に疲れている場合は別ですが、休日の寝だめでは、平日の睡眠不足をカバーすることはできません。

 

睡眠中は、ご存じのとおり、「レム睡眠(浅い眠り)」と「ノンレム睡眠(深い眠り)」の2種類の睡眠が繰り返し起こっています。

 

レム睡眠は、「体が休んで脳は動いている。浅い眠りの状態」。ノンレム睡眠は、「脳が休んで体は動いている。深い眠りの状態」です。

 

この2つの睡眠が交互にやってきて、最初は「深い眠り」が起こり、朝起きるころには「浅い眠り」が長くなっていきます。寝だめに意味がない理由は、この睡眠サイクルにあります。

 

浅い眠りでは脳は休めない

 

まとめて長時間眠っても、いつもより長く寝ている時間のほとんどは「浅い睡眠状態」。夢ばかり見ているような時間を過ごしています。

 

浅い眠りの最中は、脳が活動しています。目覚めても頭がボーッとした状態になりがちで「まだまだ寝たりない」感じがする方も少なくありません。

 

しかも、ふだんの睡眠時間よりも、2つの睡眠の繰り返し回数が多くなって、平日の寝不足感が増幅してしまう結果になりかねません。

 

これなら、平日に5分〜15分程度の昼寝をするほうが寝不足解消にはよほど効果があります。


平日の「昼寝」のほうが寝不足解消に効果がある

居眠りでも脳の疲れは取れる

 

「昼寝」と聞くと、「とてもじゃないけど、そんな時間は取れないわ…」と思われる方もいらっしゃるかもしれません。

 

「昼寝」というと確かにそんな感じもしてしまいますが、5分〜15分程度の昼寝で充分。要は「居眠り」で構わないのです。

 

「居眠り」をするほうが「寝だめ」より効果があるというのは、こんな理由があります。

 

人は寝付いた最初の時間に「深い眠り」に入る

 

睡眠サイクルでは、深い眠りのほうが最初にやってきます。

 

しかも、この眠りが一番深い状態ですから、ほんのちょっとの居眠りでも「脳」を休ませる効果が高まります。

 

体の疲れよりも、脳の疲れのほうが「寝不足感」を感じますから、すっと深く眠る時間を持つほうが、疲れをとるには効果的です。

 

移動時間は恰好の居眠り時間!?

 

例えば、通勤時間。もし、電車で座れたなら格好の睡眠確保時間です。この時間を利用して「居眠り」をすることで、頭をスキッとさせることができます。

 

外に出る機会が多い方も、移動時間を利用してうまく睡眠確保すると、脳の活性化にもつながって、かえって仕事がはかどります。

 

20分以上の昼寝は疲れの元!

 

ただ、注意したいのは「眠りすぎると逆効果」になる点です。20分以上の昼寝をしてしまうと、深い眠りで完全に脳が休んでしまいますから一番深い眠りの最中に起きることになります。

 

こうなると、脳が再起動するまでに時間がかかる上に、「寝不足感」も増幅します。その上、その日はなかなか寝つけなくなる恐れもありますから、避けたほうが無難です。

 


Sponsored Link

関連ページ

女性が眠れない原因@|「女性ホルモン」が原因?!睡眠を支配するホルモンの力
『女性は、男性に比べて、「不眠」や「睡眠障害」になりやすい』といわれています。 それは、一体なぜなのでしょうか?  実は、その大きな原因は、「女性ホルモン」にあります。 女性ホルモンといえば、女性にとっては、とても重要なものなのですが、それが、睡眠と一体どんな関係があるのでしょうか?
女性が眠れない理由A|毎月の生理が原因? 生理前に眠れなくなる理由
女性ホルモンの変動が、眠る力を弱めるお話をしましたが、その際たる例が、毎月やって来る「生理」です。女性は、生理の1週間前になると、「眠りにくくなる」人が増加します。それは、一体なぜなのでしょうか? 詳しく、解説していきましょう。
女性が眠れない理由B|女性特有の生活習慣が原因?!女性は睡眠時間を削りやすい
日本人の睡眠時間を調査した結果によると、女性の平均睡眠時間は、1日7.38時間。男性の平均は、7.49時間。(平成18年総務省調査)。若干の差ではありますが、女性の方が睡眠時間が短い結果が出ています。 その理由は、男性よりも女性の方が、睡眠時間を削りやすい生活をしているから。この生活習慣が、眠りにくい理由にもなっています。
女性が眠れない理由C|眠れないのは「うつ病」のせいかも!?心の不調が招く不眠とは?
寝つけない。眠っても、すぐに目が覚めてしまう。熟睡できない。このような症状は、「うつ病」が原因になっている可能性があります。 実際に、「うつ病」の方の90%以上が、睡眠障害を併発しています。しかも、うつ病と気づく最初の兆候が、「早期覚醒」と「中途覚醒」であるの場合が多いのです。 もし、いま、睡眠に問題があって、心の不調を感じているなら、それは、「うつ病」が原因かもしれません。思い当たる症状をチェックして、速やかに対処していきましょう。
女性が眠れない理由D|「カフェイン」と「ニコチン」は寝つきを悪くする
眠れないのは、「刺激物」が原因の場合もあります。 刺激物とは、脳を覚醒させる効果がある食べ物や飲料のこと。 代表的な刺激物は、「カフェイン」と「ニコチン」です。 それぞれの悪影響について、詳しくご紹介していきましょう。
女性が眠れない理由E|女の一生は不眠との闘い!眠れない5つの時期
女性の一生は、いわば「不眠」との戦いと言っても過言ではありません。女性は、生まれてから成熟し、やがて老年を迎えるまでの間で、生理的な現象で、どうしても眠りにくくなる時期が出てきます。 ここでは、女性特有の「眠りにくくなる時期」について、解説します。
女性が眠れない理由F|更年期は眠れない?更年期障害からくる不眠症
更年期になると、「エストロゲン」という女性ホルモンが急激に減少し、さまざまな体調不良をひき起こします。そのために、「眠れなくなる」方も少なくありません。このような更年期の不調を、「更年期障害」と呼びますが、この中のどのような不調が女性を眠れなくさせるのでしょうか? 詳しく、解説していきましょう。
女性が眠れない理由G|便秘や下痢の女性は睡眠トラブルが多い?!その理由とは?
便秘といえば、女性が抱えやすい悩みのひとつ。 でも、この便秘がお通じの問題だけではなく、睡眠にも問題を起こすことをご存知でしょうか?  2004年に行われた「花王と国立精神神経センターの共同アンケート」で、「便秘や下痢の問題を抱えている人は、睡眠にも問題がある」という調査結果が発表されています。 なぜ、便秘や下痢だと眠れなくなるのでしょうか? 詳しくご紹介していきましょう。
女性が眠れない理由9|「糖質制限ダイエット」が不眠の原因に?!
「糖質制限」は、体内で体脂肪に変わりやすい「炭水化物」や「糖類」を制限するダイエット方法ですが、実は、これが不眠の原因になっている可能性があります。 ここでは、糖質制限と不眠の関係について、詳しくご紹介していきましょう。
睡眠の基礎知識@|眠るには睡眠物質が必要!快眠に欠かせない「メラトニン」とは?
私たちが、きちんと眠るためには、実は、「睡眠物質」が必要です。この「睡眠物質」は、脳内で作られるもので、目覚めているときから徐々に分泌されています。これが、時間とともに、ある一定の量を満たすと、「眠気」をもよおします。この重要な働きをするのがメラトニンです。
睡眠の基礎知識A|「質のよい眠り」って何? 快眠するために必要な2つの睡眠
人が生きていくために、絶対に必要なもののひとつが、「睡眠」です。どんなにタフな人でも、一切眠らずに、体の疲れや心の疲れを取ることはできません。 でも、最近、「心も体もすっきり」眠れている人が、どんどん減少しています。今や、日本人の5人に1人は「すっきり眠れていない」といわれているほど! もはや他人ごとではありません。 「すっきり眠る」とは、「快眠できること」。快眠するには、どうしたらよいのでしょうか?そのために必要な、「質のよい眠り」について、詳しくご紹介していきましょう。
睡眠の基礎知識B|肌再生はこの瞬間!?女性の美をキープする「ノンレム睡眠」
女性にとって、睡眠がとても大切なのは、健康維持のためだけではありません。 「お肌の再生」に関わる新陳代謝も、実は、睡眠中にしか起こりません。 しかも、この再生がおこなわれるのは、深い眠りについている「ノンレム睡眠」中にだけ起こります。
睡眠の基礎知識C|イライラ防止!心の安定に欠かせない「レム睡眠」
お肌の再生に欠かせないのが、深い眠り(ノンレム睡眠)ですが、浅い眠り(レム睡眠)中にも、重要なメンテナンスがおこなわれています。 それは、心のメンテナンス。 女性の心は、とってもナイーブ。1日にあったいろいろな出来事を思い出して、クヨクヨしたり、イライラしたりすることって、ありませんか? この状態をメンテナンスしてくれるのが、レム睡眠。 このとき、体は休んでいますが、脳は動いています。夢を見るのも、このとき。詳しく説明していきましょう。
睡眠の基礎知識D|「眠れない」のは自律神経のせいかも?!副交感神経と睡眠のお話
人が生きていく上で、重要な役割を果たしているもののひとつに、「自律神経」があります。自律神経とは、意識しなくても、生命を維持するために働く神経のこと。実は、この自律神経は、「眠り」にも、大きな影響を持っています。詳しく、ご説明していきましょう。
睡眠の基礎知識E|自分の熟睡度がわかる?!快眠診断できる4つのチェック方法
グッスリ眠って、快適な1日を過ごせるのが一番ですが、睡眠に悩みをもっていると、なかなかそうもいきません。とくに、寝つきが悪い場合や早期覚醒してしまう場合、ストレスもたまりっぱなし!必要な睡眠時間は個人差があるとはいえ、睡眠時間が長ければ、熟睡できているのかというと、実はそうでもありません。自分の脳やカラダは、しっかり休めているのか、とても気になるものですよね。 熟睡しているかどうかは、体の状態である程度、診断することができます。ここでは、熟睡度がわかる4つの方法について、ご紹介していきましょう。
睡眠の基礎知識F|「睡眠」はなぜ必要?眠れないと不調になるのはなぜ?
「そもそも論」になりますが、なぜ、人は眠れないと不調になるのでしょうか? 眠る必要があるのは、なぜなのでしょうか? この理由を知っておくと、不眠を解消すべき理由が、より深く理解できます。ここでは、「睡眠」がもっている重要な役割について、解説していきましょう。
睡眠の基礎知識G|寝ないと肥満になりやすい!睡眠と肥満の深い関係
「睡眠不足になると、太りやすくなる」というお話を、聴いたことはありませんか?これは、迷信でも何でもなく、科学的に立証されているお話です。 女性にとって、ダイエットは永遠のテーマのひとつ。 本気でダイエットに取り組むなら、まずは「睡眠不足」を解消する必要があります。 ここでは、睡眠と肥満の関係について、詳しくご紹介していきましょう。
睡眠の基礎知識H|「睡眠ホルモン」を作る食べ物を知っておこう!
さまざまな「睡眠トラブル」に関わっているのが、脳内で作られる「メラトニン」という睡眠ホルモンです。 「メラトニン」は、通常なら夕方から徐々に分泌量が増え始め、就寝するころに充分な必要量に達して、スッと寝つかせてくれる働きがあります。 ところが、メラトニンの生成する材料が足りないと、必要な量を作ることができなくなりますから、「いつまでも寝つけない」という結果にもなりかねません。 メラトニンを作る材料とは、いったいどんなものなのでしょうか?ここでは、メラトニン生成に必要な栄養素について、ご紹介していきましょう。
睡眠の基礎知識I|睡眠ホルモンを作る「セロトニン」を増やす!3つの方法
睡眠ホルモン「メラトニン」を作るためには、「セロトニン」という神経伝達物質を増やす必要があります。セロトニンを作る材料は、「トリプトファン」と「ビタミンB6」ですが、必要な栄養素を取るだけでは「セロトニン」は増えません。 では、「セロトニン」を増やすには、何が必要なのでしょうか? 詳しく、ご紹介していきましょう。
睡眠の基礎知識11|睡眠力をアップさせる!「泣く力」と「笑う力」
「不眠トラブル」を抱えている人のほとんどは、この「セロトニン」も不足していますから、これを増やすことができれば、今の悩みから解放されやすくなります。 セロトニンを増やす方法はいろいろありますが、実は、泣いたり、笑ったりすることでも、このセロトニン神経を活性化させることができます。 なぜ、泣いたり、笑ったりすると、セロトニンが増えるのでしょうか? 詳しく、ご紹介していきましょう。
睡眠の基礎知識12|不眠の放置は危険!不眠が続くと倍増する病気のリスク
「不眠」が続くと、「心身共に体調不良になる」のは周知の事実ですが、実は、それだけではありません。 脳卒中や心筋梗塞、糖尿病などの「生活習慣病」はもちろん、がんや「うつ」になるリスクも高まります。とくに、糖尿病の場合、睡眠トラブルがある人のリスクは、1.5倍もあるというから驚きです。 「眠れない」と、なぜこのように病気のリスクが高まるのでしょうか? 詳しく、解説していきましょう。
不眠の原因は他の病気が原因かも?!不眠症状が出やすい13の病気
不眠が長引くと病気になりやすくなりますが、これとは逆に、病気が原因で不眠になることもよくあります。とくに、痛みを伴う病気の場合、その痛みが原因で、睡眠トラブルに陥るケースも少なくありません。 ここでは、とくに、不眠を伴いやすい病気を13例、ご紹介しましょう。
寒い季節は朝がつらくなる?!冬の朝でも楽に起床するコツとは?
どんなに健康な人でも、朝起きるがつらい季節があります。 それが、「冬」。 寒い季節になると、なかなか布団から抜け出せなくなって、困りますよね。単純に「寒いから温かいところから出たくない」だけではなく、それ以外にも原因となる理由があります。 ここでは、季節によって「眠りの質」が変わる体の変化について、ご紹介しましょう。
睡眠のNG習慣|中途覚醒する人は要注意!眠りが浅いのは寝酒のせいかも?!
なかなか寝付けないときは、ついついお酒を飲んでしまう。こんな方は、意外と多いのではないでしょうか? 確かに、酔っぱらうと眠りやすくなりますし、不眠で悩まされるとついつい手を出してしまいたくなりますよね。でも、中途覚醒や早朝覚醒もある場合、この寝酒こそが覚醒原因になっている場合があります。それは、なぜなのでしょうか? 詳しく解説していきましょう。
朝のだるさは睡眠サイクルのせいかも?90分の倍数睡眠のすすめ
不眠にも色々ありますが、一番困るのは、「起きたときの倦怠感」や「もやもやした気分」。そして、そのあとの「日常生活に支障が出る」ことが一番、差し迫った問題です。 実は、この倦怠感ですが、睡眠不足だけが問題ではありません。 睡眠サイクルに逆らった起き方をしていることも、原因のひとつ。 もしかすると、ご自身のもやもやした倦怠感は、睡眠サイクルに合わせて起きるだけでスッキリ解消できるかもしれません。 ここでは、睡眠サイクルとその活用方法について、ご紹介していきましょう。
眠れない人の血圧は大ピンチ?!不眠が招く「高血圧」の危険性
眠れない状況が続くと、「疲れ」が取れないばかりでなく、高血圧の原因にもなります。 慢性的な高血圧になると、知らないうちに「生活習慣病」の予備軍になってしまうことも、少なくありません。 ところで、なぜ眠れないと「高血圧」になるのでしょうか? その理由と対策について、詳しくご紹介していきましょう。
ストレスはあっても、なくても不眠になる!自律神経と不眠の深い関係
「強いストレスを受けると、夜、眠れなくなる」。 これ、よく聴く話ですよね。 ストレスが原因で、脳内が睡眠モードに切り替わらない。典型的なケースです。 でも、思い当たるストレスがないのに、不眠になるケースもあります。これには、自律神経が深く関わっているわけですが、まずは、その自律神経と不眠の関係を詳しく、解説していきましょう。
太陽に合わせれば不眠はなくなる?自律神経を整えて不眠解消する方法
夜に眠り、朝、起きる。 毎日の睡眠リズムは、「自律神経」が支配しています。 日中は、自律神経のひとつ「交感神経」が作用し、夜になると、もうひとつの「副交感神経」が優位になり、眠気が起こります。これが、正しい「自律神経のバランス」です。 ところが、不眠に悩まされている人の自律神経は、この入れ替わりがうまくいっていません。そのため、寝つきが悪かったり、寝ているときに何度も目が覚めるという繰り返しが起こります。 不眠を解消するには、「自律神経」のバランスを、まず整えなければなりません。 そのために効果的なのが、「太陽のリズム」に合わせること。自律神経は、「太陽」と共に生活することで、リズムを戻すことができます。 ここでは、不眠解消に役立つ!「自律神経の整え方」をご紹介していきましょう。

TOP 眠りの基礎知識 眠れない症状いろいろ 不眠に効く食べ物 不眠に効くツボ 睡眠の豆知識